今年最後の更新になります。2019年の新譜からマイベストを20枚選びました。 サブスクによって新譜を聴くこと自体は容易になったけど、聴く時間をしっかり取ることが難しい1年でした。 「生活」があってこその「音楽」という当たり前のことを実感させられました。
そんな私の「生活」を豊かにしてくれた20枚です。
11位~20位
20.ミツメ「Ghosts」
いつ、どこで聴いても、寄り添ってくれるポップミュージック集。
平熱感がとても心地よい。優しい歌に、優しいサウンド。誰にでもオススメできるグッドミュージックが鳴っている。
19.Fontaines D.C.「Dogrel」
アイルランド出身のロックバンドのデビューアルバム。
投げやりな感じのボーカルと、疾走しつつも陰のあるサウンドが癖になる。メロディアスではないが、自由度の高いボーカルも面白い。
18.GRAPEVINE「ALL THE LIGHT」
コンスタントに新譜を出しているため驚きはないが、やはり彼らの楽曲は素晴らしい。
特に今作はボーカルの良さが目立つ。「Alright」の突き抜けた感はいままでの彼らには無かった魅力だと思う。
17.FOALS「Everything Not Saved Will Be Lost (Part 1)」
USっぽいUKロック。スタジアムで映えるどっしりとしたバンドサウンド。
大胆なシンセサウンドとダンサンブルなビートを掛け合わせた「On the Luna」が特に素晴らしい。
16.椎名林檎「三毒史」
衝撃的なジャケットといい、一曲一曲の個性が強すぎる。
豪華なゲストボーカル達との楽曲も良いが、やはり「TOKYO」を推したい。これぞ名演という約4分間。
15.あいみょん「瞬間的シックスセンス」
90年代J-POPなメロディと複数のプロデューサーが手がけるアレンジが上手く絡まった良質ポップアルバム。
1stアルバム以前のやりすぎ感(イロモノ感)が抜け、普遍的な楽曲が作れるアーティストへと進化した。
14.King Gnu「Sympa」
一曲一曲の完成度の高さは2枚目のアルバムとは到底思えない。
インストを数曲用意してアルバム全体の流れを意識していたりと、本当に隙が無い。ちょっと、鼻につく感じがするけど、このクオリティの前では黙るしかない。
13.For Tracy Hyde「New Young City」
トリプルギターが奏でる甘美なサウンドは、青春の甘さと酸っぱさを思い出させる。
国内でシューゲイザーを聴きたければ、とりあえず彼らを聴くところから初めたら良いのではないか。
12.LUNKHEAD「plusequal」
デビューして20年のはずだが、年々若々しくなってる気がする。エネルギッシュなバンドサウンドが聴ける作品。
特に「アウトマイヘッド」は傑作だ。彼らの新しいアンセムと言っても良いでしょう。
11.NOT WONK「Down the Valley」
この作品を聴いていると、NOT WONKというバンドの音楽に対する真面目さに心惹かれてしまう。
パンクを土台にしていながらも、様々なジャンルを吸収して唯一無二の音楽を作り上げている。とても信頼のおけるロックバンド。
1位~10位
10.BRING ME THE HORIZON「amo」
今作で初めて彼らに出会ったんだけど、とても売れることに貪欲なバンドだと思ったのと同時に実験的なバンドとも思った。
どの曲も聴きやすいけど、音楽好きを唸らせるギミックもある。2019年にロックバンドが出すアルバムとして納得感がある。
9.KOHH「UNTITLED」
凄く投げやりな感じがするボーカルと、ダークなトラックメイキングは、危険な香りが漂っていてどうしようもなく心惹かれる。
スタジアムロック「I Want a Billion feat. Taka」やアルバムのラストを壮絶に飾る「ロープ」などパンチのある楽曲群。
8.Billie Eilish「When We All Fall Asleep, Where Do We Go?」
囁きボーカルと包み込むような重低音は、自分の聴いたことが無い音楽でとても新鮮だった。
しかし、この音楽が世界中で流行っているというのは驚きである。面白い世の中になってきましたね。
7.Official髭男dism「Traveler」
キャッチーでカラオケで歌いたくなるような歌メロと、多彩でカラフルなサウンドが合わさったハイクオリティJ-POP。
今後、他のバンドが売れるためには、歌もサウンドもこのレベルを求められるのかと考えると、罪深い作品のようにも思えてきた。
6.BUMP OF CHICKEN「aurora arc」
既発曲が多いのでがっかりした人も多いかもしれない。ただ、アルバムを聴くと一曲一曲どれもが良いんですよね。
ただただ良い曲がたくさん入っているというシンプルなアルバム。昔の彼らとは違うけど、いまの彼らも素晴らしい。
5.ナードマグネット「透明になったあなたへ」
この作品を聴いていると「ロック好きで良かったな」と思う瞬間がいくつもあるんですよね。ロックへの愛に溢れたアルバム。
特にパワーポップやポップパンクが好きな人は、ぜひ聴いてみてください。
4.SEKAI NO OWARI「Eye」
彼らのことを見直した一枚。多彩なサウンドアプローチが施されていて飽きが来ない。
J-POPのど真ん中にいた人達がこういうサウンド鳴らすの凄いと思う。ある意味リトミックじゃないですかね。
3.indigo la End「濡れゆく私小説」
ここ数作の集大成という感じがする一枚。盤石のバンドアンサンブルと、川谷絵音が産むグッドメロディ。やっていることは変わらないが洗練されてきた。
初期の彼らが好きな人も、いまの彼らが好きな人、どちらも満足できる傑作だと思う。
2.NICO Touches the Walls「QUIZMASTER」
まさか、最後の彼らの最終作になるなんて思ってなかった。間違いなく彼らの最高傑作、でもこの作品を超えるものを作ってくれると期待していたのに。
ルーツミュージックであるブルースあるいはカントリーといったジャンルを咀嚼しつつ、光村の歌を最大限に活かしたバンドサウンド。成熟された大人のロックアルバム。
1.サカナクション「834.194」
待ちに待った最新作。ちゃんと期待を超えてくる作品を作り上げた。「東京」がテーマの1枚目、「札幌」がテーマの2枚目というコンセプトは「アルバム」という単位を意識して好感が持てる。
たくさんのシングル曲を収録しているが、どの曲も最適な位置に置いていると思った。よくぞまとめあげたという感じ。もちろん、どの曲も素晴らしいのは大前提です。